ギャッベやキリムの「ゆがみ」は「あり」「なし」問題

ギャッベやキリムの「ゆがみ」は「あり」「なし」問題

こんにちは!ヨシカワです!

 

今回は「ギャッベやキリムの「ゆがみ」は「あり」「なし」問題」です。

 

ギャッベやキリムはほとんどが形状や図柄の「ゆがみ」があります。

左右が波打っているもの、すそ広がりになっているもの、端が少し長いもの、、、

これは「あり」ですか?「なし」ですか?

 

ボクは「あり」だと思っています!

 

「ハンドメイドだから」の一言では終われないので、

「あり」と思う理由を説明していきます。

 

1、誰が織っているのか・・

ギャッベやキリムを織っているのは、一般女性です。

もともとは、遊牧民の女性が家族のため・自分たちで使うために織っていました。

 

もしボクが自分用に何か作ったとしたら丁寧には作るけど、完成度が低くかったとしても、それはそれでOKにします。

 

そして、その完璧ではないフォルムが見ていて面白いし、温かみを感じるんです。

 

絵画を見る感覚に近いのかなと思います。

 

一方で、トルコ絨毯やペルシャ絨毯は手織りなのにほとんど狂いなく柄の構成や直線が完璧なのです。

絵画や写真の様な絨毯もあるぐらいです、、

 

これはなぜかというと、織っている人たちが職人の女性だからなのです。

何年も練習を重ねた女性たちが、宮殿のために織ったり商品として織ったりしていました。

 

そのため、曲がったものや、歪んだものは価値がないと判断されてしまうのです。

 

 

・ギャッベやキリム・・・一般の女性

・ペルシャ絨毯やトルコ絨毯・・・熟練した職人の女性

 

2、商品価値(ギャッベの話)

ギャッベは昔、商品価値のないラグでした。

形も不揃いで、ペルシャ絨毯に比べ織りも粗いため、市場では認知されていなかったのです。

そこで、ギャッベの良さに目をつけたのは欧米の人たちでした。

欧米ではギャッベは「ART」なのです。

 

写真を見ていただいたらわかる様に、ギャッベを織る時は何も見ません。

頭の中にあるモノを形にしていくのです。

遊牧民の女性が自由に織るギャッベはとても「アート性」が高いのです。

 

いまだにイランではギャッベを好んで購入する人は少ないのです。

 

 

一方、ペルシャ絨毯やトルコ絨毯は、各地域の伝統的な柄があり、それを継承して絨毯に織り込んでいくため、柄を見ながら織ります。

 

・ギャッベやキリム・・・遊牧民が自由に織るためアート性が高い

・ペルシャ絨毯やトルコ絨毯・・・伝統の柄を織り込み、目が細い職人技

 

まとめ

ギャッベやキリムの「ゆがみ」はあり!

なぜなら、手作り感溢れる見た目の面白さが最大の魅力だから!

ギャッベやキリムは「アート性」という面白さ

ペルシャ絨毯やトルコ絨毯は「緻密さ」という重厚さ

 

 

inie japanでは、「ゆがみ」は気にせず、「面白み」や「素朴さ」「自由性」を中心に商品の選定をおこなております。

 

逆にボクはちょっと「ゆがみ」がある方がいいと思っているぐらいです。笑