ギャッベとペルシャ絨毯の違い

ギャッベとペルシャ絨毯の違い

こんにちは!ヨシカワです!

 

ギャッベとペルシャ絨毯の違いについて説明していきます。

 

1、ギャッベはペルシャ絨毯です!

ペルシャ絨毯とは

伝統的にペルシアと呼ばれていた現在のイランで生産され続けている絨毯。ペルシア文化、芸術を代表する極めて優れた美術工芸品の一つで、その起源は紀元前の古代ペルシアにまで遡ることができる。床面の敷物だけでなく、壁飾りやテーブルクロスとしても用いられていた。

 

要するに、イランで昔から織られている、手織絨毯の総称が『ペルシャ絨毯』なんです。

だから、イランの遊牧民によって織られているギャッベもペルシャ絨毯の一種なんです。

 

2、作り方

ペルシャ絨毯・・・ペルシャ結び(一重結び)

ギャッベ・・・ペルシャ結び(一重結び)・トルコ結び(二重結び)

トルコ絨毯・・・トルコ結び(二重結び)

 

同じ織り方をする物もあります。

ギャッベの場合は織り子さんによって異なります。

カシュガイ族はトルコ系の民族なので、トルコ結びをしている場合もあるのです。

 

また、ペルシャ絨毯は、壁に立てかけてセットした織り機を使い椅子に座りながら柄を見ております。

ギャッベは、床に織り機を置き、織り子さんはその上に座って何も見ずに織っていきます。この織り方は、カシュガイ族だけの変わった織り方だそうです。織り子さん曰く、「この方が力が入る」と言っていました。

 

 

【絨毯の柄について】

ペルシャ絨毯トルコ絨毯

絨毯に街の名前がついているぐらい、街の伝統を受け継いでいます。

それぞれの街の伝統の柄を受け継ぎ、それをアレンジしながら織りこんでいきます。

ギャッベ

もともと嫁入り道具として使われていたため、動物や植物の柄に願いを込めて織り込みます。

 

 

3、用途は違う!

僕たちが想像する「ペルシャ絨毯」は、シルクで織られていたり、王宮で使われていたり、見た目がゴージャスなイメージの絨毯ですよね。

織り子さんは熟練した職人

 

しかし、

「ギャッベ」は遊牧民が普段使いする絨毯。テントの下で使うため、厚みがありフカフカで、見た目は自由性の高いアートのような印象を与えてくれます。

織り子さんは遊牧民の普通の主婦

 

ペルシャ絨毯・・・敷居が高いイメージのある高級な絨毯

ギャッベ・・・手織絨毯の中では1番カジュアルな普段使いの絨毯

 

ペルシャ絨毯は日本では昔からお金持ちの象徴のような絨毯でしたよね。

ギャッベが普及してから、手織絨毯の厳かなイメージが覆されました。

日本のどんな住宅にも合わせやすいのがギャッベなのです。

【ペルシャ絨毯】

【ギャッベ】

4、ペルシャ絨毯の種類

イスファハン

縦糸にシルクを用いた赤系のウールを特徴とする歴史のある産地。著名工房には、セーラフィアン、ヘキマット、ネジャッドがある。

タブリーズ

イラン最大の産地。シルクも作られるがウールが多い。赤・白・茶・黒など色種が多いのが特徴。生産の歴史は紀元前に遡るほど古い。著名工房には、ファーヘル、ベナム、アリナサッバ、カレバキなどがある。

クム

日本への輸出では最大の産地。かつてはウールが中心であったが、60年程前にラジャビアン工房がシルクを作り出してから現在はほとんどがシルクとなっている。歴史は比較的浅く、アンティークはあまり存在しない。著名工房には、マスミ、ラジャビアン(父・兄・弟)などがある。

ナイン

ベージュ系のウールが多くシルクは少ない。著名工房には、ハビビアンがある。

カシャーン

普及品を中心とする産地。赤系のウールが多くシルクは少ない。著名工房には、シードーサルがある。

 

これらはすべてイランの地名が絨毯の名前になっています。

ギャッベは、イラン南西部のザグロス山脈で遊牧しているカシュガイ族が織った絨毯のことを言います。

だから、ギャッベに関しては地名ではなく絨毯の名前なのです。

 

まとめ

ギャッベはペルシャ絨毯の一種!

ペルシャ絨毯は、イランで織られた絨毯の総称!